日本の発電割合の最新円グラフと推移!再生可能エネルギーの現状と課題を図解
日本のエネルギー事情は、ここ数年で大きな転換期を迎えています。日々の生活やビジネスに欠かせない電気ですが、「実際にどのエネルギーがどれくらいの割合で使われているのか」を正確に把握している人は少ないかもしれません。
本記事では、日本の発電割合の最新状況を円グラフや図解を交えてわかりやすく解説します。これまでの推移や世界との比較、そして未来の鍵を握る新しいエネルギービジネスの仕組みまで、これ一冊で俯瞰できる内容をお届けします。
目次
【最新】日本の発電割合の現状を円グラフで解説
まずは現在の日本がどのようなバランスで電気をまかなっているのか、最新のデータを見てみましょう。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)」
日本の主要なエネルギー源と現在の電源構成
現在の日本の発電割合において火力発電は依然として最大の電源であり、石炭・LNG・石油などを燃料とする火力発電が日本の発電電力量の約7割前後を占めています。
一方で、世界的な脱炭素(カーボンニュートラル)の流れを受けて急速に存在感を高めているのが「再生可能エネルギー(再エネ)」です。太陽光や風力、水力、バイオマスなどがここに含まれます。さらに、東日本大震災以降に稼働を停止していた原子力発電も、安全基準を満たしたプラントから徐々に再稼働が進んでおり、数パーセントから1割程度の割合で推移しています。
火力発電・原子力発電・再生可能エネルギーの内訳
最新の確報データをより詳細に見ると、火力発電の内訳では、LNG(液化天然ガス)と石炭がそれぞれ3割前後を占めています。
再生可能エネルギーの中では、法制度の後押しもあり太陽光発電が約10%弱まで成長しており、これに伝統的な水力発電(約7〜8%)やバイオマス発電が続いています。原子力発電は地域ごとの再稼働状況によって変動しますが、全体の1桁台後半を維持する形が直近の現状です。このように、日本は依然として化石燃料に深く依存しつつも、再エネへのシフトを模索している最中と言えます。
日本の発電割合の推移とエネルギー政策の歴史
日本の発電割合は、過去の重大な出来事や、それに伴う政府のエネルギー政策の方針転換によって変化してきました。
東日本大震災前後の大きな変化と原子力発電の現状
2011年の東日本大震災は、日本のエネルギー政策を根底から覆すターニングポイントとなりました。
震災前、日本の原子力発電は全電力の約3割を担う基幹電源として位置づけられていました。二酸化炭素(CO2)を排出せず、安定して大量の電気を作れる原子力は、資源の乏しい日本にとって極めて重要な存在だったのです。
しかし、震災による原子力発電所の事故を受けて、国内のすべての原発が一時的に運転を停止しました。これにより、一時は原子力による発電割合がゼロになる時期もありました。急激に失われた3割の電力を補ったのが、既存の火力発電のフル稼働です。LNGや石炭の輸入量が急増し、一時は火力発電の割合が9割近くにまで達しました。これが、現在の火力依存のベースとなっています。その後、厳しい新規制基準をクリアした原発が順次再稼働していますが、震災前の水準に戻るにはまだ多くの課題が残されています。
FIT制度の導入と再生可能エネルギーの拡大
原子力への依存を減らし、同時に火力によるCO2排出を抑制するため、国が強力に推し進めたのが再生可能エネルギーの導入拡大です。そのきっかけとなったのが、2012年に開始された「FIT(固定価格買取)制度」です。
この制度は、再エネで作られた電気を、電力会社が一定期間・固定価格で買い取ることを国が保証する仕組みです。投資の予見性が高まったことで、多くの企業や個人が太陽光発電ビジネスに参入しました。結果として、震災前はわずか数パーセント(水力を除く)に過ぎなかった水力発電を含む再生可能エネルギー比率は20%を超える水準まで拡大しました。
世界と比較した日本の発電割合の特異性と立ち位置
日本のエネルギー事情には、島国ならではの特異性があります。
欧米主要国(アメリカ・ドイツなど)の電源構成との違い
欧州の環境先進国、ドイツでは年間ベースでも再生可能エネルギーの比率が高く、一部の日には電力需要の大部分を再エネで賄うこともあります。 また、ヨーロッパは大陸内で電線(送電網)がつながっているため、自国で電気が足りなくなればフランスなど近隣国から電気を輸入し、余れば輸出するという調整が可能です。
一方のアメリカは、シェールガス革命によって自国で大量の天然ガスや石油を採掘できるため、エネルギー自給率が極めて高く、火力・再エネ・原子力をバランスよく配置しています。
これらに対して日本は、周囲を海に囲まれた孤立した島国です。他国と電線を繋いで電気を融通し合うことができないため、国内だけで完璧に需給バランスを保たなければならないという宿命を背負っています。
国際社会から求められる日本の脱炭素への課題
こうした島国としての制約がありながらも、国際社会からは強い脱炭素化のプレッシャーがかかっています。主要国首脳会議(G7)などでは、石炭火力発電の段階的廃止が議論の遡上に載ることが増えています。
日本の火力依存度(約7割強)は、主要先進国の中では高い水準にあります。資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている日本にとって、火力を急激にゼロにすることはエネルギー安全保障の崩壊を意味しかねません。しかし、温暖化対策の手を緩めるわけにもいかず、「いかにして安定供給を保ちながら、火力への依存度を下げていくか」が、国際社会における日本が直面する大きな課題となっています。
再生可能エネルギーの現状と2030年・2050年に向けた目標
日本が目指すべき未来の姿は、政府が掲げる明確な長期目標として示されています。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー基本計画について」
太陽光発電や風力発電など電源別の内訳
日本の再生可能エネルギーを牽引しているのは、太陽光発電です。FIT制度による普及が進んだ結果、日中の晴天時には、地域によっては太陽光発電が需要の大きな割合を担う時間帯も見られるようになりました。
一方で、風力発電は広大な土地や一定以上の強い風、そして環境影響評価(アセスメント)に長い時間がかかるため、導入が遅れていました。しかし、今後は日本の広大な領海を活かした洋上風力発電の大型プロジェクトが各地で計画されており、次世代の主役として期待されています。これらに加え、安定して年中発電できるバイオマスや、日本が古くから活用してきた中小水力発電などが、それぞれの特性を活かして組み合わされています。
政府が掲げる「2030年度のエネルギーミックス」と将来のシナリオ
日本政府は、2030年度に向けた目標(エネルギーミックス)を掲げています。それは、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を「36〜38%」まで引き上げるというものです。現在の約2割から、わずか数年で2倍近くまで引き上げる計算になります。同時に、原子力発電の割合も20〜22%へと引き上げ、火力発電の割合を4割程度まで削減する計画です。
そして、2050年には、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」の実現を宣言しています。2050年シナリオでは、再エネが日本の主力電源となり、残りを原子力や、CO2を回収する仕組みを備えた火力、水素・アンモニア発電などで構成するという、文字通り社会のインフラを総入れ替えする計画が進められています。
図解でわかる!各発電方法の仕組みとメリット・デメリット
エネルギーミックスを達成するために、それぞれの発電方法が持つ「強み」と「弱み」を正しく理解しましょう。

出典:中国電力「【もっとAhaエネ!】気になる電気の話~夏とは一味違う!? 冬に節電が必要になるワケ~」
日本の電力を支える火力発電の役割とCO2排出の課題
火力発電の最大のメリットは、「人間の手で自由にコントロールできること」です。私たちは、エアコンをたくさん使う真夏の日中や、工場が稼働する平日の昼間に電気を多く消費します。火力発電は、燃料を燃やす量を調節することで、電気の需要に合わせて、発電量を即座に増減させることができます。この「調整力の高さ」があるからこそ、私たちは停電せずに暮らせています。
しかし、最大のデメリットは燃料を燃やす際に大量の二酸化炭素(CO2)を排出することです。また、燃料となる原油やLNGは世界情勢によって価格が激しく変動するため、電気代が高騰しやすいという経済的なリスクも抱えています。
天候に左右される再生可能エネルギーの出力変動問題
一方、再生可能エネルギー(特に太陽光や風力)の最大のメリットは、「燃料代がタダで、CO2を全く出さないこと」です。地球温暖化を防ぐためには、これ以上のエネルギーはありません。
しかし、「お天気まかせ」というデメリットがあります。太陽光発電は夜間は一切電気を作れませんし、曇りや雨の日には発電量が激減します。風力発電も風が強すぎたり弱すぎたりすれば止まってしまいます。 電気は、「作る量」と「使う量」が常にピッタリ一致していないと、送電網全体の電気の質(周波数)が乱れ、最悪の場合は大規模な停電を引き起こしてしまいます。つまり、再エネが増えれば増えるほど、電気の供給量が激しく乱高下し、電力システム全体が不安定になってしまうという「出力変動問題」が発生するのです。
再エネ拡大を支える「系統用蓄電池」の重要性とビジネスの仕組み
再生可能エネルギーを現在の2倍近くに増やしたいけれど、増やすと電気が不安定になってしまう。この問題を解決するための有力な解決策として、系統用蓄電池が注目を集めています。

不安定な電力をコントロールする系統用蓄電池の役割
系統用蓄電池とは、電力会社の電線(これを「系統」と呼びます)に直接つなぎ、街一つ分の電気を一時的に貯めたり放出したりできる、倉庫のような蓄電システムのことです。
例えば、春や秋の晴れた休日の昼間など、電気があまり安い時間帯は蓄電池に貯め込み、電気が足りなくなる夕方や夜間、あるいは急に空が曇って太陽光が止まってしまったタイミングで、貯めておいた電気を電線へと一斉に放出するのです。 これまで、余剰電力は揚水発電や他地域への融通などで活用し、それでも処理しきれない場合には出力制御が行われてきましたが、系統用蓄電池の登場によって、出力制御を減らし、再エネをより有効活用できるようになります。
容量市場や需給調整市場を舞台にした新しいビジネスモデル
系統用蓄電池は単なる社会貢献のインフラではなく、収益性の高い成長ビジネス(クリーンエネルギー投資)として急速に市場が立ち上がっています。かつての太陽光発電のように「作った電気を国が一律の価格で買ってくれる」という単純なモデルではなく、日本の電力自由化に伴って新設された複数の「市場」を通じて、立体的に利益を生み出す仕組みが整えられました。
主な収益の源泉は以下の3つです。
- 電力取引市場(タイムシフト益) 電気が余って市場価格が安い昼間に電気を買い、需要が高まって価格が高騰する夕方や夜間に売却することで収益を得ます。
- 需給調整市場(デルタキロワット益) 電力の周波数を一定に保つために、「いつでも電気を吸い込めます(充電)」「いつでも吐き出せます(放電)」というスタンバイ状態を維持していることに対して、電力会社(一般送配電事業者)から報酬が支払われる仕組みです。
- 容量市場(キロワット益) 「日本全体の将来の供給力」を確保していることそのものに対して、毎年固定的な報酬が支払われる安定収入源です。

専門パートナーに相談して最適な事業スキームを構築する
国策の後押しもあり、大きなリターンが見込める系統用蓄電池ビジネスですが、参入するには高度で専門的なハードルがいくつも存在します。
まず、設置するための土地選定において、単に広い土地があれば良いわけではなく、電力会社の変電所や太い電線(系統)のすぐ近くでなければ、莫大な「接続費用(工事費)」が請求されてしまいます。さらに、電力会社との複雑な「接続調整」や、建築基準法・電気ビジネス法などの法規制クリア、高額な初期投資のファイナンス調達、そして何より「毎日、1分1秒単位で変動する電力市場の価格をAIで予測し、いつ充電していつ放電するのが最も儲かるか」を完全自動で運用するシステムが必要不可欠です。
これらを自社のアセットだけで専門知識ゼロから調査・判断し、運用体制をゼロから構築するのは現実的ではありません。だからこそ、初期の土地診断から、法的手続き、最適な蓄電池システムの選定、そして稼働後のAI市場運用までを一気通貫で丸ごと任せられる専門の事業パートナーの手を借りることをおすすめします。
まとめ:日本の発電割合の未来とこれからのエネルギービジネス
日本の発電割合は、かつての火力・原子力中心の時代から、2030年の目標に向けて再生可能エネルギーの拡大期へと進んでいます。
しかし、再エネをこれ以上増やすためには、電力システムの不安定化を抑えるためのインフラ、すなわち「系統用蓄電池」の普及が社会全体から急務として求められています。国が制度設計を整え、市場が急成長している今のタイミングは、新しいエネルギービジネスへの参入、あるいはESG投資・脱炭素化の取り組みとして、チャンスと言えるでしょう。
「自社の土地や資金を活用して、この成長市場にコミットできる可能性はあるだろうか」「実際の収益性や参入のステップを、個別条件に照らし合わせて具体的に計算してみたい」と感じられた方は、まずは専門の事業パートナーへ第一歩として相談し、最新の市場データや具体的な進め方を整理してみてはいかがでしょうか。
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